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伊坂幸太郎と斎藤和義のコラボ作品『アイネクライネナハトムジーク』『ベリーベリーストロング』

本の感想
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​​何度も読んでも面白い伊坂幸太郎

斎藤和義にはまったのは大学の頃で、たしか伊坂幸太郎の影響だった。

伊坂幸太郎斎藤和義が対談しているのを読んだか、​​伊坂幸太郎の映画の主題歌を斎藤和義が歌っていたのを聞いたのか。

とにかく伊坂幸太郎の影響だった気がする。

だから本書『アイネクライネ​​ナハトムジーク』が斎藤和義の『ベリーベリーストロング』という曲と繋がっていることは知っていた。

斉藤和義 – ベリーベリーストロング~アイネクライネ

そしてもちろん『ベリーベリーストロング』だって聞いたことがあった。そのせいでこのストーリーに既視感があるのかと思っていたが、(ベリーベリーストロングの歌詞は『アイネクライネナハトムジーク』をもとに作られている)読書メーターで読了後に登録しようとしたところ、すでに登録されていて「なるほど」と思った。

やっぱり読んでいたか。
たまにこういうのがあるのは、なんなんだろう?
26際にして老化には勝てないのかしら。

とはいえ、読んだことあるかもしれないという迷いはあったが、2度目の読書だというのにその面白さには間違いがないように思われるのはやはり伊坂幸太郎だ。

劇的じゃない小さな奇跡の物語

伊坂幸太郎が書く作品の登場人物になりたいとよく考える。

彼らはそこら辺に転がってるような小さく大胆なことをやり遂げる。矛盾しているように思えるかもしれないけれど、そう言うしかない。

時に自信満々に、時におどおどと、
彼らは大胆なことをしてのける。

例えば本作に出てくるのは、「この子の親誰かご存知ですか?」 作戦はとても大胆で、おどおどしていた。

喫茶店でおじいさんに絡まているウェイターの女の子。話を盗み聞きするに、違った商品が届いたらしいのだが、該当のウェイターが注文を取ったわけでなく、もう謝る以外彼女には選択肢がない。

しかし謝れば納得するような人であればそもそもそんな激昂するはずもなく、おじいさんただただヒートアップしていった。

そこにひょっこり現れた男性はひどくおどおどしていた。いやね、僕も関わりたくないんですけれど、といった風に彼女らに近づき、「おじいさん、このお嬢さんがどちらの娘さんかご存知ですか?」と言った。

きょとんとするおじいさんとウェイター。

「気をつけたほうがいいですよ、僕も関わりたくないので、ここらへんで逃げますけれど」と言って男はこそこそと逃げるように喫茶店をあとにする。

その後絡んでいたおじいさんは急に怒りの持ち場を失ったように静かになった。

これが「この子の親誰かご存知ですか?」 作戦。

この作戦は誰でもできる。
決して屈強な身体、悪魔的な微笑みだっていらない。

ただ大胆さ必要になる。

伊坂幸太郎の作品はこんなことばかりが起こるから面白い。決して日常から乖離していないのだが、たぶんきっとありえないことたちが集まり、伊坂幸太郎の作品になる。

本書もまた小さな偶然な積み重なった奇跡が、小さな町で起こる。

ベリー ベリー ストロング それが 劇的じゃなくても
ベリー ベリー ストロング 知りたい 絆っていうやつ
ベリー ベリー ストロング ああ つながってる誰かは
ベリー ベリー ストロング いま どこに いる?

斎藤和義「ベリーベリーストロング」

 

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