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テレビで有名、岩井志麻子からは想像もできない『女學校』の感想は?

本の感想
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大正浪漫迷宮に紛れ込みました

ひょんな偶然か。

先日『かにみそ』を読み終えた。

その時に久々に『ぼっけえ、きょうてえ』というタイトルを聞いた。
内容は知らないのだが、
ホラー小説の有名タイトルと言えば『かにみそ』。
そして『ぼっけえ、きょうてえ』と言っても過言ではないだろう。

その『ぼっけえ、きょうてえ』の作者が、いま読み終えた『女學校』の岩井志麻子だった。

ちょっとした運命を感じながら読み始めたのだが、正直何度も挫折しそうになった。

なるほど、ホラー小説なのかしら、と途中で気がついてからはなんとか読み終えたのだが、まさかこれほどまでに読書が難航するとは思ってもみなかった。

決して進まない物語

すすまない物語を売りにする作品はたまにある。
例えば森見登美彦の『四畳半神話大系』だってパラレルワールドなので、進むことはなかった。

だが、読んでいて退屈しなかった。
というのも『四畳半神話大系』はくるくる回る中にそれなりの読書に誘い込むパーツが散らばっていた。

しかし『女學校』にはそれがない、
……とは言わないのだが。

物語は、主人公である花代子と親友の月絵が女学校時代を語り合う場面から幕を開ける。

ふたりの語り口は、美しく、それだけで聞いていて心地良いほどなのだが、徐々に物語は奇妙な方向にねじれていく。

夢か現か、はっきりとしない物語のなか、美しき蝶になったり、醜き蛾になったりふわふわと飛び続ける。

物語……その実は

岩井志麻子はホラー小説家と言ってもいいのだろう。
ワイドーショーの顔が大きくなっているが、デビュー作も含め、立派なホラー小説家である。

なので本作も期待した。
徐々に不穏な雰囲気になっていく空気に。

しかし思ったよりこないというのが、感想だった。
期待しているより、怖くもなければ、世界観が完成されてもいない。

正直少し期待はずれな1冊。
もし、大正時代とかの女学生物語を読みたければ、吉屋信子の『花物語』を読んだほうが間違いない。

そして、ホラー小説を読みたいのであれば、多分面白いのはいくらでもある。

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