【書評】なんだか少し前を向きたい時に『イルミネーション・キス』橋本紡

本の感想 本の感想

こんにちは。
高校生のときにはまっていた橋本紡
筆を折ると聞いたときは、言葉も出ませんできた。

その時に全作読んでいたかと思いきや、本作は登録がなかったので、記憶が曖昧ですが、読み直してみました。

結局最後まで読んだことがあるかわかりませんでしたが……、紹介させていただきます。

こんな人におすすめ

  • 前を向きたい人
  • ほんわかした気分になりたい人
  • ゆるく恋愛小説を読みたい人

イルミネーション・キスを読んで

三人で交代にキスを繰り返した。最高だった。このために失ったものがあるとしても、いっこうにかまわない。

夫婦と子ども、幸せな3人のキス

世の中には「キス」が溢れていると云ったら、それは嘘になるだろうか。
いや、でもきっとあふれているに違いない。

家族に対するキスや恋人に対するそれ、あるいはそれ以外。

「イルミネーション・キス」ではその中でも5つの特別なキスが描かれている。

  • 恋なのかよくわからない特別な感情を抱く幼馴染とのキス【フレンズ・キス
  • 同性の友人と廃校舎でしたキス【ガールズ・キス
  • 高級取りではなく、不安定なデザイナーと付き合うことを決めたキス【パストデイズ・キス】
  • 25歳、後輩で駆け出しのデザイナーと交わしたキス【イルミネーション・キス
  • 妻、娘と交わすキス【ハウスハズバンド・キス

今回は【ハウスハズバンド・キス】を紹介する。

夫婦はどちらもキャリア志向だった。
夫は大きなプロジェクトを任され、上からの信頼もあった。
そんな時、妻の妊娠が発覚する。
予期せぬことであった。
キャリアを捨てたくない2人は中絶を考える。次の日、夫は会社帰りに書店に立ち寄る。そこで見たお腹の中の赤ちゃんは、もう人間だった。
「この命を、存在を、葬る……いや殺すことなんてできるのか」

2人はお腹の中の赤ちゃんを育てていくことに決める。
しかしそこにはキャリアという障害があった。出世コースにいるふたりにとって長期の休みは、それから外れることを意味する。

ふたりは考え、育児休暇は夫が取ることにした。

二年間、育児を楽しむのだ。そして会社に戻ったあと、ばりばり働く。嘲笑った連中が驚くくらいに。時間はかかるだろう。けれどサラリーマン人生は長い。いつか追い抜いてやる。僕がそういう結果を出せば、社会の見方、感じ方も変わってくるはずだ。

それは苦渋の決断であったがふたりは前を向く。

育児は難しい。なんたって正解がなくて、それでいて出来たからといって誰かに褒めてもらえるわけじゃない。

しかし彼は云う。

最高だった。このために失ったものがあるとしても、いっこうにかまわない。

決断のキス。前を向くキス、そして今の幸せを噛み締めるようなキス。

この物語はそんな5つの特別なキスが収録されている。

ちなみに私の琴線に触れたのは「ガールズ・キス」、ぜひ読んでみてください。

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橋本紡の文章は、シンプルで本当に美しいですよね。
そんな橋本紡の描く、儚くも美しい、前を向ける恋愛小説、
流れ星が消えないうちに」は、私が橋本紡を好きになったきっかけの本ですので、ぜひ読んでみてください。

教えてくれたのは兄で、泣きながら私の部屋にきて、この本をおいていきました。

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