《随時更新中》夏に読みたい本をまとめました

失恋し前を向きたいときに読みたい柴崎友香の『青空感傷ツアー』

本の感想
スポンサーリンク

【​​書評】柴崎友香の『青空感傷ツアー』は登場人物に共感できずに終わりました(批判有)

​​たぶん、登場人物に共感できなかったことが、本書を読むうえで苦痛だったのだろう。

柴崎友香さんの本は読みやすく、前作『きょうのできごと』もすいすい読み終えたのに、この本はなかなか開く気になれなかっ​​た。

失恋 & 失業 → 感傷旅行

本書は東京駅から発車した新幹線の中から幕があける。

新幹線じゃなくても、特急でも観光バスでもただの路線バスでも絶対に窓際に座るわたしなのに

そんな信条を持つ主人公の芽衣は、仕事をやめたばかりだった。

そして――、窓際の席に座り、周りを顧みずに大声で芽衣に向かい悪態をつき散らすのは、彼氏に浮気された音生(ねお)だ。

ふたりの出会いは芽衣が大学時代、仲が良かった千秋の彼女として紹介されたときだった。

完璧な容姿に16歳という年齢、誰もが音生に夢中になった。

ふたりはそれから千秋とそのグループを介して遊ぶのだが、ある日、千秋の浮気がばれ、音生は千秋の鼻を殴って折った。

芽衣はそれから2回だけ音生に会った。
1回は心斎橋に行き、もう1回は二色浜に行った。

いま電車で揺られているのは、それ以来の再開だった。

「なあっ、芽衣ちゃん、わたしとどっか行こうやー」

超美人でゴーマンな音生に引きずられるように、彼女に言いなりの芽衣は大阪→トルコ→四国→石垣島へと感傷旅行へゆく。

我儘女 & メンクイ理想女

本書はふたりの女性が主に出てくるのだが、そのどちらにも感情移入できなかったことが、本書を楽しめなかったと前述した。

果たしてどんな女性なのか。

それは、

  1. 我儘女
  2. メンクイ理想女

である。

我儘女は音生のことで、彼女は自分が可愛いのをいいことに、我儘三昧、自分の思う通りにならないと切れるという非常に凶暴な女性。

メンクイ理想女は芽衣で、とにかくかっこいい人に目がなく、トルコでも怪しい男に付いていきそうになるほど。

このふたりが特に仲がいいわけではないのに、ずっと旅行をしているのを見続けなければならない。

背表紙に書いてあった「抱腹絶倒」という文言に惹かれ、さらに『きょうのできごと』がとてつもなく面白かったので、無駄にハードルをあげすぎたのかもしれない。

正直どこが「抱腹絶倒」だったかわからなかった。

音生という芯を持った女性と、何ごとにも流される芽衣という女性。
そういう読み方をすれば変わった光景が見れたかもしれないが、もう一度本書を開く気にはならない。

柴崎友香さんの作品は3作目。

今回は少し外れだったとはいえ、他の作品も読んでみよう。

青空感傷ツアー (河出文庫) [ 柴崎友香 ]
楽天ブックス
¥ 507(2019/06/26 19:39時点)

コメント

タイトルとURLをコピーしました