《随時更新中》夏に読みたい本をまとめました

『誰かが嘘をついている』のあらすじと感想――登場人物たちの人狼ゲームを楽しめ!

本の感想
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【書評】誰が嘘をついているのか? 登場人物と楽しむ「ワードウルフ」『誰かが嘘をついている』カレン・M・マクマナス

▼ワードウルフで楽しむぶらり旅行

【紀行】「三養荘」訪問記(伊豆長岡)
伊豆長岡にある「三養荘」を訪れた。男5人の旅である。ふわふわとした会話で進む旅行記。

謎解きミステリと青春群像劇小説の完全なる融合

と解説には書いているが、まさにそれである。

先日、『流星の下で、君は二度死ぬ』を読み、「青春小説」と「推理小説」をいい感じにブレンドした小説と評したが、
本書はこの1冊にすべてがまとめられている。

青春小説と推理小説が良い心地に融合した『流星の下で、君は二度死ぬ』藤石波矢
藤石波矢が書いた『流星の下で、君は二度死ぬ』。父を火事で亡くした心的外傷から、身近な人の死を予知夢に見るようになってしまったみちるは、誰にも言い出せずに怯えふさぎこんでいた。手を差しのべてくれたのは従兄の一美兄ちゃんだった。「信じるよ。一緒に予知を覆そう」そして高校生になった彼女は再び夢を見る。校舎屋上、血塗れの刃、最後に見えたのは…一美兄ちゃん!?後悔と痛みを乗り越え前を向く、学園青春ミステリー。

青春群像劇、そして謎解きミステリ――。
徹夜しないほうが無理がある。

……でも結末はちょっと拍子抜けかもしれない。

「衝撃のラスト」とか言わないで! 本のキャッチコピーに物を申したい!
本屋に並ぶポップの数々。すごく魅力的ですよね。しかし、そのポップのせいで、本の魅力が半減することもありますよね。なんとかならないのでしょうか。

アナフィラキシーショックで容疑者は4名

9月24日 月曜日 午後2時55分――。

理科室には生徒5人と先生が1人。

  • 優等生のブロンウィン
  • 保護観察中のネイト
  • 野球部のエースのクーパー
  • 意思の弱いアディー
  • ゴシップアプリの管理人 サイモン
  • エイブリー先生

生徒の5人はエイブリー先生に集められ、理科室に集まっていた。
エイブリー先生の授業に携帯電話を持ち込んだという罰で。

だが彼らはそんなことをしていないという。
というのもエイブリー先生が極度に最新技術を嫌っているのは誰もが知っていた。

しかし先生はそんなことに聞く耳を持たず、課題を出した。
その瞬間――、校庭で車の衝突事故が起きた。

先生はそれを見てくると言い、教室に残された5人の生徒。

ちょうどその時、サイモンは自分の水筒がなくなっていることに気がついた。
サイモンは仕方なく理科室にある水を、コップを使い飲んだのだが、急に苦しみ始め、喉をかきむしるように倒れ込む。

ネイトはそれがアナフィラキシーショックだと気が付き、サイモンのバックの中からエピペンを探すが見つからない。

クーパーも保健室に走るが、そこにはあるはずのエピペンがなくなっていた。

そして――、サイモンは死亡する。

サイモンはゴシップアプリの管理者で、生徒たちの秘密を暴いては、そのアプリに投稿していた。

そのアプリが原因で自殺未遂をした生徒もいたのだが、サイモンは悪いことをした報いだという信念のもと、投稿をし続けていた。

警察はアナフィラキシーショックということで、事件性はないと判断するが、ゴシップアプリの下書きに4人のゴシップが書かれていることが判明する。

つまり4人のうち誰かが、その秘密を暴かれることを恐れ、サイモンを殺したのではないか――?

本書は容疑者4人の視点で進行する。
そして誰もが自分が犯人ではないというが、秘密を持っている思わせぶりな話をする。

しかしサイモンは死んだ、4人の目の前で。
つまり、誰かの語りには嘘が含まれている――?

青春小説と本格ミステリの融合

この1冊で、「青春小説」「本格ミステリ」のふたつを楽しむことができる。

思春期の学生たちの揺れる心や思いを丁寧に書き「青春小説」として完成させ、
しっかりとした構成で、読者を楽しませる「本格ミステリ」としても完成している。

徐々に明らかになる展開に、ページをめくる手が止められなくなるが、しっかりと目を凝らし読むことで、小さな矛盾が生じていることに気がつくかもしれない。

果たして誰が嘘をついているのか。
なぜサイモンは死んだのか。
誰もが持っている隠したい秘密は守りきれるのか。

登場人物たちと人狼ゲームをするようで、非常に楽しく読める1冊!

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